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バーティカル・ブル・コール・スプレッドと9984ソフトバンクG

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本日話題と言えば9984ソフトバンクGのオプション取引についてでしょう。これがナスダック急落にも繋がったという見方もされていますので、その詳細を紐解いて行こうと思います。まずは今回の9984ソフトバンクGが用いた手法は、バーティカル・ブル・コール・スプレッドではないかと言われています。この手法は行使価格の低いコール買い、行使価格の高いコールを売るというものです。これでは意味が分からないと思いますので、細かく解説していきたいと思います。

まずコールとは〇〇円で株を買う権利のことですが、これは手数料(プレミアム)払うことで取得することが出来ます。例えば株価が900円だった場合に、株価を1000円で買う権利を50円を支払って取得したとします。900円のものを1000円で買っても得はありませんが、1100円のものを1000円で買えれば100円得をします。1100円が1200円、1300円と大きくなっていけば、更に200円、300円と得をすることになります。その権利を50円を支払って買うことが出来るのかコールオプションです。これは50円のプレミアムを払っていれば、1000円超える条件をクリアすれば、株を持っている状態と同じ意味合いになります。実際に株を持っている訳ではないので損失は限定的ですが、条件をクリアすると株高の恩恵を受けることが出来るのがコール買いです。

一方でコール売りとはこの逆になります。コール買いではプレミアムを払っていましたが、コール売りはその逆でプレミアムを貰います。コール買いでは行使価格を上回ると株買いに代わりましたが、これも逆で株を空売りした状態となります。行使価格を下回る限りは、手数料は貰えるものの、行使価格を上回ってくると損失は拡大していくというのがコール売りということになります。

この2つの特性を組み合わせて取引を行うのが、バーティカル・ブル・コール・スプレッドになります。まとめるの以下のようになります。

※以下の条件の場合※
行使価格の低いコール(行使価格1000円、プレミアム100円)   
行使価格の高いコール(行使価格1200円、プレミアム40円)
行使価格の低いコール買って、行使価格の高いコールを売る=-100円+40円=-60円のプレミアム

(1)株価が1000円を下回る場合
 -60円の支払い

(2)株価が1000円から1200円までの場合
行使価格の低いコール(株価-1000円)-60円となるので、株価が1060円以上から利益となり、1200円までは上げて行くほど利益を大きくなる状態。

(3)株価が1200円以上
1200円以上では株を買って空売りしている状態となるので、利益がそれ以上は伸びていかない状態。200円-60円=140円が最大利益ということになる。

これがバーティカル・ブル・コール・スプレッドになります。損失は限定させてある程度の値上がり益と狙うとうやり方です。これからも急騰していく相場を想定するならば、利益が限定されるため妙味は薄くなります。しかし、まだ上値余地はありそうだが、いつ急落してもおかしくはないと考えるなら、仮に急落したとしても損失を限定させて利益を狙えるた有効な手段と言えます。株価の下落リスクを限定させながら、株価の上昇を狙いに行ったという点が、投資家の警戒感に繋がりナスダック急落となったのでしょう。ナスダックのクジラと言われる9984ソフトバンクGは、ナスダックとの連動性は一層強まったと考えられます。

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